アルミニウムについて

 アルミニウムは地球表層部での存在量は金属元素として第一位である。製法はボーキサイトから酸化アルミニウムをつくり、複フッ素化物の溶融電解により大量生産し、さらに電解により精製する。

 物理的性質は銀白色の柔らかい金属で、展性・延性に富む。熱処理効果はない。

 化学的性質は空気中では酸化物の薄い膜を生じ、光沢を失うが、内部は侵されない(アルマイトの生成)。粉末は 400 。Cで急に酸化され、燃焼する。微細粉末は高温においてイオウ、セレン、リン、ヒ素、窒素、炭素、ケイ素、ホウ素とも直接化合物をつくる。またハロゲンと作用しやすく、ハロゲン化物をつくる。酸には可溶であり、アルカリには水素を放って溶け、アルミン酸塩となる。

 用途として板・箔・棒・菅などに、また合金としての用途も多い。

 化合物の酸化数は普通3。3価の化合物はすべて無色で、酸化物、水酸化物、アルミン酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、ハロゲン化物、および多くの有機金属化合物がつくられている。

 アルミニウム合金は高純度アルミニウムに不足している機械的性質を強化するもので、用途も広い。

融点 660.1 。C
沸点 2,467 。C
密度 2.699 g/cm3
熱伝導率 0.50 cal/(sec)(cm2)(。C/cm) at 20 。C
比熱 0.215 cal/g at 25 。C
融解熱 2.55 Kcal/g-atom
気化熱 67.9 Kcal/g-atom
電気陰性度 1.5
モース硬度 2 ~ 2.9
線膨張係数 0.0000224 at 20 。C
電気抵抗 2.665 mW-cm
結晶構造 面心立方
引っぱり強さ 30,000 psi

(以上、株式会社高純度化学研究所 総合カタログ より引用)