1. 新規有機金属錯体の単離と構造決定:
    Isolation and Structure Determination of Novel Organometallic Complexes.

     研究室では、タンタル、クロム、チタンなどの前周期の有機金属化合物を中心に扱っています。前周期の遷移金属は酸素や水と反応しやすいものが多く、そのため、その多くは空気中ではなく、不活性ガス中で扱わなければなりません。研究ではシュレンク管と真空ラインを使い、不活性ガスであるアルゴン中で錯体を調製し、精製、再結晶などの作業を行ないます。技術と根気が必要な作業です。しかし、構造がよくわからなかった反応中間体の単結晶が作成でき、そのX線結晶構造解析を行なうことができると、中間体の立体的な構造がはっきりとわかることになります。反応中間体の正確な構造は、反応の収率や選択性を上げて改良していくときの大きな情報になります。

     研究室の単結晶X線構造解析で明らかになった錯体の分子構造をいくつか示します。

              

研究テーマ