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研究内容

セラミックス固相発泡体の研究(岸本 教授)

超塑性を利用して焼結後に気孔を拡張させて作製した単一気孔体当研究室では固相のまま気孔を導入・拡張したセラミック発泡体の研究をしています。 超塑性変形を利用し、事前に埋め込んだ発泡剤から生成するガス圧で気孔を拡張させるため超塑性発泡法と呼んでいます。ジルコニアセラミックスを用いた試作品の作製に成功しており、 相対密度99 %という高密度焼結体なみの母体密度であるため、比強度の大きな多孔体も得られています。 生成する気孔は完全に閉気孔であり、熱・音・ガスに対する高い遮断性を有します。また、発泡剤の位置や量により、生成する気孔の位置や形状を制御することが可能です。

ミリ波照射によるセラミックスの低温・迅速焼成と特性向上(岸本 教授)

ミリ波照射(MMW)では、通常加熱の最高値に比べイオン伝導度が向上セラミックスのうち窒化物や炭化物は一般に共有結合性が強く、焼結が困難で、通常のヒーター加熱では加圧の助けを借りなくては焼結することができません。焼結の際、圧力を加えるには対象物が単純形状に限られるため、無加圧で焼結可能な手法が望まれていました。マイクロ波のうち赤外線に近い波長の電磁波(ミリ波)を強力に照射することで、ヒーター加熱より200℃以上低い温度でセラミックスの焼結が可能であることを実証しています。 このメカニズム解明の過程で、拡散の促進や、イオン伝導度・クリープ変形速度の向上といった興味深い現象を見出しています。

非懸濁めっきを利用した機能材料創製(林 准教授)

めっき時の副反応によって酸化物や水酸化物の微粒子が生成することに着目し, めっき皮膜内にこれらの微粒子を取り込み, 金属と微粒子からなる複合材料をつくることを試みています.ニッケルめっき浴にジルコニウムイオン,イットリウムイオンを添加することにより,固体酸化物型燃料電池の燃料極に用いられるNi-YSZサーメットという材料を作ることができます。

複合めっき被膜形成のメカニズム解析(林 准教授)

めっき被膜内に様々な微粒子を取り込むことにより.金属の性質(導電性が高い,展性・延性に富み加工しやすいなど)と微粒子の性質(硬い,耐熱性がある,自己潤滑性を示す)を併せ持つ材料を作ることができます.めっき浴内の微粒子の帯電状態や粒子表面での反応を評価し,めっき進行時の被膜の質量変化をリアルタイムで追跡することにより被膜形成のメカニズムを明らかにします。

強誘電性を利用した革新的二次電池の実現(寺西 助教)

近年の電気自動車やハイブリッド自動車の急速な普及に伴い、高いエネルギー密度と優れた出力密度を併せ持つ二次電池が求められています。私たちは高エネルギー密度(~200Wh/kg)を持つリチウムイオン電池を出発として、その出力密度、すなわち高速充放電特性を劇的に向上させるための研究を行っています。具体的には強誘電体酸化物を人工界面層として正極材料に適用することで、その分極アシスト効果によって高速充放電を実現させています。最終的に超高速レート100C(=満充放電時間36秒)において充放電可能な革新的リチウムイオン電池を開発することを目的としています。

ECS Electrochem. Lett., 4, A137 (2015), Jpn. J. Appl. Phys., 54, 10NB02 (2015), Appl. Phys. Lett., 105, 143904 (2014).
強誘電体の分極アシストによる革新的リチウムイオン二次電池

ドメイン構造の制御による高性能強誘電体材料の開発(寺西 助教)

近年、通信機器における送受データの大容量化・高速化は著しく、そうした通信デバイスに多く使用される強誘電体材料の特性を最大限に引き出すことが必要となっています。特に強誘電体のドメイン(分域)は物性と大きく関わっており、ドメイン構造の精密な制御により電気的特性を大幅に改善することができます。私たちは特に高周波(GHz帯)で用いられる電子部品に向けて、強誘電体のドメイン構造を精密に制御することにより新たな材料開発を行っています。また私たちがこれまでに開発した電気領域から光領域までの広帯周波数域誘電率測定法(広帯域スペクトル法)を用いて、そうした特性改善のメカニズムについて詳細に明らかにする研究を行っています。

Jpn. J. Appl. Phys., 54, 011502 (2015), Jpn. J. Appl. Phys.,52, 09KF06 (2013), Appl. Phys. Lett., 100, 242903 (2012), J. Appl. Phys. 105, 054111 (2009).

強誘電体におけるドメイン構造の制御方法