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岡山大学
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物質応用化学科
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平成13年度RSP「可能性試験研究開発事業」

「高齢化コンクリート構造物劣化対策用       
新規脱イオン処理・検出システムの研究開発」

岡山大学大学院・教授 高田 潤

T.背景

昭和30年代後半からの高度経済成長期に建造された膨大な数の道路,トンネル,橋,ビルなどの高齢化コンクリート構造物の多くは,海砂利使用でのClイオンなど塩害による急激な劣化が現在顕在化しており,今後飛躍的に拡大し社会的・経済的に大きな問題となることから,その維持・管理・修復のための劣化問題対策・解決法の開発が緊急の課題となっている.現在,有効な脱イオン処理法はない.一部,劣化コンクリート構造物に大電流を流す“電気化学法”があるが,大型特殊設備が必要である上に,高コストと長時間を要する.

U.本研究開発の成果

本研究では,上記の課題に対し材料化学分野とコンクリート工学分野の研究者が協力し,解決を試みた.まず,現在海水からClを取り除き真水にすることに使われているイオン交換樹脂に注目し,これを劣化コンクリートの脱Cl法へ応用することを発想し,イオン交換樹脂をベースとした独創的かつ革新的な脱イオン複合樹脂の開発に成功した.

現在までに,本研究で開発した新規“脱イオン複合樹脂”は,Clイオン含有コンクリート・モデルサンプルから高効率にClイオンを取り除くことに成功した.現在,この新規“脱イオン複合樹脂”の脱塩効果を実際の劣化コンクリート材および高Clイオン含有コンクリート・モデル材について検討中である.

本研究が開発した新規脱イオン処理法の大きな特長は,劣化コンクリート構造物表面に貼りつける方法が化工であって、特殊大型設備が不要な簡便・安全な方法であり,さらに低コストである点である.

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