岡山大学方式人工網膜 本文へジャンプ
光電変換色素を使った人工網膜試作品の開発

人工網膜試作品の機能と安全性
 この人工網膜試作品が機能するかどうかを、まだ視細胞外節ができていない12日目のニワトリ胚の網膜組織を使って評価した。人工網膜に接した網膜組織では、顕微鏡下の照明光に反応して細胞内カルシウム・イオン濃度の上昇を示した。さらに、人工網膜試作品の表面に網膜神経細胞を付着培養して、神経細胞が反応することを確認した。また、試作品は神経細胞に対して毒性がなく、神経細胞の増殖に対しても影響がないことも明らかになった。ラット眼球の網膜下に人工網膜を埋め込んでも組織障害はみられず、また、人工網膜の部品として使っている光電変換色素自体にも細胞毒性がないことを確認している。

人工網膜試作品の品質管理
 岡山大学方式の人工網膜に光があった時に、その表面には電位変化がおこる。これを電気工学的に記録する方法を、岡山理科大学理学部の財部健一教授と共同で開発を進めている。光誘起表面電位測定法によって、人工網膜の品質管理を行うことができる。
 
次へ
岡山大学医学部眼科学教室HP→  ◎岡山大学工学部高分子材料学研究室HP→